IIoTの普及を目指す施設を、 さがみはら産業創造センター内に5月15日(月)開設

IIoTの普及を目指す

「PUERTO UA Campus」&「PUERTO UA Academy」を、
さがみはら産業創造センター内に5月15日(月)開設

= 『OPC UA』を用いた技術の研究開発設備や人材育成プログラムを提供 =

株式会社Puerto(読み:プエルト、本社:東京都町田市、代表取締役:本田 寿明、以下:当社)は、リニア新駅開業予定の橋本駅(神奈川県相模原市)から徒歩10分のインキュベーションセンター「さがみはら産業創造センター」内に、「PUERTO UA Campus」と「PUERTO UA Academy」を2023515()開設いたしました。産業用IoT(IIoT)の普及を目指し、「PUERTO UA Campus」では『OPC UA』を用いた技術を研究開発するための設備やサービスを、「PUERTO UA Academy」では『OPC UA』および産業分野におけるセキュリティに関する教育の場として各種セミナーをO2O(Online to Offline)で提供してまいります。

OPC UA』を用いた技術を研究開発する「PUERTO UA Campus」の設備

■『OPC UA』について

OPC UA(Open Platform Communications Unified Architecture)とは、産業オートメーション用のマシン間通信プロトコルで、産業用制御システムとエンタープライズシステムの間でデータを交換するための国際標準規格です。『OPC UA』は、暗号化、認証、承認などの機能を使用して、安全で信頼性の高い通信を提供するように設計されています。

OPC UA』は多種多様なシステムやロボットが共通して通信できる規格であることから世界中で利用され始めています。また強固なセキュリティであることからドイツ政府が進めるインダストリー4.0が推奨する通信規格です。日本では社会基盤を支える石油プラントや、再生可能エネルギー発電システム、環境プラント、自動車製造工場等で利用されています。

■開設の背景

近年、ドイツ政府の提唱するインダストリー4.0(第四次産業革命)の実現に向けて工場やプラント、発電所などの重要インフラと戦略的流通網がインターネットにつながるようになりました。その結果、一般のIoT(Internet of Things)に対応した産業用IoT(IIoT:Industrial Internet of Things)が急速に発展しています。しかし、多くの産業用機器が独自の通信規格を採用しているため、機器間のデータ連係が難しく、またセキュリティ上の問題も抱えていました。

そこで、汎用性と柔軟性が高く、かつセキュリティリスクにも対応した工業用の国際通信規格『OPC UA』が海外を中心に普及し始めています。この背景から、当社は日本でも『OPC UA』を広めることが重要だと感じ、この度「PUERTO UA Campus」および「PUERTO UA Academy」を開設しました。

■開設に込めた想いと展望(株式会社Puerto 代表取締役 本田 寿明)

OPC UA』は、技術が誕生してから15年以上も経ちますが、「技術自体が難しい」「産業分野でセキュリティは不要」と考えられてきたため、これまで普及していませんでした。しかし、産業界でもセキュリティの必要性が増しています。そのため、日本でもIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が産業サイバーセキュリティセンターを立ち上げ、日本の産業分野におけるサイバーセキュリティ対策の推進をしています。

今回開設した「PUERTO UA Campus」および「PUERTO UA Academy」においても、国内における産業分野全体のサイバーセキュリティの向上を目指すべく、現場のエンジニアに貢献する教育プログラムを提供してまいります。オンラインとオフライン(実技体験)を組み合わせた教育プログラムを提供することで、現場のエンジニアが『OPC UA』やセキュリティに関する知識を習得できるよう努めます。また、技術者だけでなく、経営者や管理者も含めた幅広い層に対し、『OPC UA』の重要性と活用方法を理解し、実践できるようになることを目指します。

PUERTO UA Campus」および「PUERTO UA Academy」は、外部の著名な方々にもサポートをいただいています。その知識と経験を活かし、OPC UAに関する専門知識の日本への普及活動に取り組むとともに、企業がこの『OPC UA』を導入しようとする際の企画や教育、開発、コンサルティングなどのサポートも提供してまいります。

海外では産業界でもシステムの国際化が日進月歩で進んでいます。それらに遅れることなく、『OPC UA』を普及することで、日本のものづくりに対する支援の一助になりたいと考えています。

株式会社Puerto 代表取締役 本田寿明

プロフィール:本田寿明(ほんだ・としあき)

株式会社Puerto代表取締役。博士(工学)。IPA産業サイバーセキュリティセンター 教育研究員。名古屋工業大学 ものづくりDX研究所 客員研究員。日本OPC協議会技術部会メンバー。OPC UA規格とセキュリティの研究を深めるため、社長業の傍ら2020年に名古屋工業大学へ入学。在学中に先端応用情報学の国際学会での受賞経験を持つ。20233月に『OPC UA』とセキュリティで博士号(工学)を取得。『OPC UA』を推進する国際団体「OPC Foundation」でOPC UAエキスパートとして名を連ねる。5年連続Microsoft MVP受賞。

■施設概要

名称       :「PUERTO UA Campus」・「PUERTO UA Academy

責任者  :本田寿明(株式会社Puerto 代表取締役)

所在地  :〒252-0131 神奈川県相模原市緑区西橋本5-4-21「さがみはら産業創造センター」SIC-1 1206号室

アクセス :橋本駅南口から徒歩10

営業時間 :10:0017:00

利用対象者:OPC UAに興味がある方、セキュリティに興味がある方

申込方法 :企業HPまたは、ECサイトまたは、メール(support@ipuerto.co.jp)での申し込み

利用条件・注意事項:要スケジュール調整

利用に関する問い合わせ先:企業HPまたは、メール(support@ipuerto.co.jp)

 

PUERTO UA Campus」の設備・提供サービス:

OPC UAのサーバーおよびクライアント用のハードウェアとソフトウェア

・化学プラントシミュレータ

・ネットワーク試験設備

これらを活用して、機器の評価や試験サービスを提供し、機器開発に関するコンサルティングやエンジニアリングを行います。さらに、毎月第2・第4金曜日の午後はOpen Campusとして施設を開放し、OPC UAの技術やマーケティング情報を共有するコミュニティの場を提供します。

 

PUERTO UA Academy」の提供サービス:

OPC UAおよびセキュリティに関する各種教育サービスをO2O(Online to Offline)で提供します。通常のオンラインセミナーとは異なり、オンライン講座だけでなく講師との質疑応答や意見交換に多くの時間を割き、さらにオフラインでの実技体験を通じて受講者がOPC UAの知識を深めることができます。

 

Advisory Board Member:

越島一郎

名古屋工業大学 名誉教授

名古屋工業大学 ものづくりDX研究所 客員教授

IPA産業サイバーセキュリティセンター 専門委員

橋本芳宏

名古屋工業大学 名誉教授

名古屋工業大学 ものづくりDX研究所 客員教授

IPA産業サイバーセキュリティセンター 専門委員

Andrew Thomas

カナダ Skkynet Cloud Systems, Inc. CEO

橋向博昭

一般財団法人製造科学技術センター 産業オートメーションフォーラム 運営委員会幹事

(株)@bridge テクノロジー 代表取締役

日高亜友

Microsoft MVP

(株)デバイスドライバーズ 代表取締役

 

<「さがみはら産業創造センター」について>

「さがみはら産業創造センター」は、神奈川県相模原市、中小企業基盤整備機構、商工会議所、地元企業などの出資で運営されているインキュベーションセンターです。新規・ベンチャー企業に対しオフィススペースやラボを提供すると同時に、産学連携、技術開発、マーケティング、デザインなどの多岐にわたる支援も行っています。